生きる達人・・『今をあたかも最後の如くに生きる!』
令和2年もはや半分が過ぎました。
今年の干支は、変化の年と言われる庚子ですが、
コロナの問題、長引く梅雨、大変な思いをされている方も
いらっしゃるのではないかと、お見舞い申し上げます。
コロナの早い終息と、早い梅雨明けを祈りたいと思います。
今年は私にとっても変化の年で(このブログで書くのは初めてですが)
神戸製鋼グループを離れ、㈱MARUプロを設立しました。
名前通り私のあだ名「MARU」のプロジェクトと言う意味です。
元気に活動したいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
さて、先日福岡大学で、ZOOM講義をしたのですが
講義の後である女子学生から、気持ちの持ち方についての
相談のメールをもらいました。
許可をもらったのでやり取りをご紹介したいと思います。
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こんにちは。
先ほどはご講義ありがとうございました。
講義を聞いていた福岡大学4年の学生〇〇です。
どうしても相談したいことがあり、
メールアドレスを教えてもらいました。
私も今大学で部活をしており、△△部に所属しています。
林先生と違って私は1,2年は試合経験がほとんどなく、
3年生になってやっと本格的に試合や練習試合に
出られるようになってきて、今年がラストシーズンです。
でも、全国大会はなくなり、九州リーグのみが
開催されることになりました。
それでも絶対に最後まで頑張ろう、という気持ちは
変わりませんが、正直メンタル面がきつくなってきています。
林先生は、今までのラグビー人生でメンタル面で
なやんだことはありますか?
もしあったら、その時どう乗り越えたのか
教えていただきたいです。
今日の講義を聞いて私も奮い立たされました。
本当にありがとうございました。
お忙しい中すみませんが、お返事お待ちしております。
福岡大学4年
〇〇
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実は 私も学生時代にラグビー生活を憂鬱に感じたことがありました。
ありがたい事なのですが、1年の時から関西代表や日本代表候補に選ばれ、
大学ラグビーのシーズン終了後は、合宿や試合に呼ばれました。
大学ラグビー部の仲間は、長い1年のシーズンがやっと終わり、オフになって
ラグビーから離れて学生時代を謳歌して遊んでいる時も、私は一緒に遊ぶ事が出来ず
一人相変わらずのラグビー漬けで、「これがずっと続くのか⁉、いったいいつになったら
ラグビーから離れ休む事が出来るのか?」と、憂鬱になったことがありました。
その時すぐに気持ちを切り替えられたわけではないのですが、
後になって『前後を切って今ここを生きる!』事だと気付きました。
言葉を変えたら『今をあたかも最後の如くに生きる』ということです。
そんな体験からこんなメールを送りました。
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〇〇さん
メールをありがとう。
生きる達人とは、『今をあたかも最後のごとく生きる人』なのだそうです。
葉隠に「武士道とは死ぬことなりと見つけたり」とあります。
よく意味が分からないのですが、明日という字を入れるとよくわかります。
「武士道とは明日死ぬことなりと見つけたり」
明日死んでしまうと、今をあたかも最後のごとくに生きられたら
生きる達人になれるのだそうです。
もし今日が最後の日ならば、どのように生きますか?
今この時を大切に大切に、生きるのではないかと思います。
△△をしているそうですが、〇〇さんが明日も生きていて、
△△をプレーできるという保証はありません。
人間は常に死と闘いながら生きています。
そして生まれたからには確実に死にます。
しかしいつ死ぬかわからないし、我々は死が怖いから、
死を遠ざけ、ぼやかして生きています。
しかし死を遠ざけて、ぼやかせばぼやかしただけ、生までもがぼやけてしまう。
だから、今ここがぼんやりしてしまう。
明日生きている保証はありません。
△△ができるかどうかはわからない。
だから今を真剣に生きるのみですね。
林
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そうしたらすぐに返事が来ました。
林先生
お返事ありがとうございます。
本当におっしゃる通りだと感じました。
1日1日、もっと大切に、練習できていることに感謝して、
毎日過ごして行こうと思います。
林先生のメールで1日の大切さに気づかされました。
お忙しい中本当にありがとうございます。
これから1日を大切に、真剣に、頑張っていきます。
本当にありがとうございました。
〇〇
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元気に頑張ってもらえたら嬉しいです。
スポーツの良いところは、今ここに浸りきれるところですよね。
だからこそ、とめどもなく湧き上がる感動があるのだと思っています。
そんな小さな出来事をご紹介させてて頂きましたが
コロナの問題は我々に、『生きる!』という事を
改めて問いかけているのかも知れませんね。